万年毛筆について
万年毛筆についての基礎知識や、使用上の注意をまとめております。
書道文化と万年毛筆
日本の代表的文化のひとつに、書道という文化があります。書道とは、日本古来の筆記用具の毛筆を用いて文字を書く芸術。日本では仮名文字という独特の文字がありますが、漢字や仮名文字を芸術的に表現できること、そんな毛筆と墨で書く文化が私たちの身近にあります。しかしワープロやパソコンが普及している現代では、以前より少し文字を書く機会が減少している気がします。
毛筆という日本古来の筆記具を、現代的なデザインに、そして機能的としたこの万年毛筆。墨の色、しなやかで力強い文字や線、毛筆独特のトメ・ハネ・ハライ。万年毛筆は、大切な方への贈り物として、そして自身へのご褒美の品として多くの方に愛されています。一度は手にとって愛用したいと思う、大人の現代人の筆記具です。
万年毛筆のインク、材質について
万年毛筆の墨色、インクについて
本格的な墨色を意識した、万年毛筆専用の水性染料インクを使用しております。水性染料は耐水性に劣りますが、非常に発色がよく墨と同じような感覚でのご使用が可能です。
穂先の材質について
イタチ毛材について
筆の穂にはさまざまな獣毛が使われます。中でも毛全体に弾力のあるイタチ毛は、高級な細筆に大変重用されています。毛先が細く、まとまりが良いので仮名筆に多く用いられます。天然獣毛の持つしなやかで粘りのある書き味をお楽しみ下さい。
ポリエステル毛材について
耐久性・復元性に富んだポリエステルは、弾力性があり腰が強い書き心地で初心者も扱いやすい穂先となっております。
初めて万年毛筆をご使用になるとき
キャップはネジ式です
(夢銀河とスターリーナイトのみ)
穂首はネジ式です
スペアーインキは差し込み式です
スペアーインキは最後までしっかりと差し込んで下さい。
初めてご使用の際には、穂首を回してはずし、透明インクを抜いて穂先を下にし、矢印の方向にスペアーインキをしっかりと差し込んで下さい。(差し込みが完全であれば、本体をゆっくりと左右に傾けると、スペアーインキの中で玉の転がる音がします。)
書き始めには、穂首内に残った透明インクがでますので、黒いインクが十分出るまで紙の上で試し書きして下さい。
- スペアーインキは必ず専用の『くれ竹スペアーインキ 5本組』をご使用ください。
- 長時間ご使用後、書き味が落ちてきましたら穂首の交換が出来ます。専用の替穂首をご使用ください。
万年毛筆のお手入れ方法
穂先が乾燥し、インクの流れが悪くなりましたら、スペアーインキを抜いて、穂首を水やぬるま湯で、ため水の場合には何度か取替えながら、インクの色が少なくなるまで洗ってください。また、水洗い後は、穂先内部の水分を十分に拭って取り除いてください。 穂先の毛を切ったり、抜いたりしないでください。
上記、お手入れを行っていただきましても、インクのつまりが解消されない 場合や、書き味が落ちてきた場合は、新しい消耗品をご購入ください。
万年毛筆、ご使用のための注意
- 使用中のスペアーインキを何回も抜き差ししたり、強いショックが与えられた場合に、インク漏れの原因となります。スペアーインキを交換の際には十分に注意してください。
- 穂首の中のインクが固化しますと、ツマリ、カスレの原因となりますので、長期間ご使用にならない場合は、必ず新しいスペアーインキを差し込み、横向きに保管してください。
- 穂先を下向きにして携帯しないでください。
- ご使用後には必ずキャップをしっかりと閉めてください。
- インクを抜いたまま長期間保管されますと、インクツマリの原因となります。
- 筆記、描画以外の用途には使用しないでください。
- 直射日光の当たる場所や、高温となる場所では、保管しないでください。
- 幼児の手の届かない所に保管してください。
- 衣服などにインクが付くと落ちませんので、十分に注意してください。
- キャップのフチにインクが付着したまま後ろ差しすると、キャップと重なる本体部分にもインクが付着することがあります。万が一、本体にインクが付着したまま携帯されると、衣服などが汚れる恐れがあります。キャップのフチや本体にインクが付着した場合は、必ずティッシュ等で綺麗にふき取ってください。
万年毛筆のキャップは、本体に後ろ挿しできるようになってはおります。
しかし、材質の特性上、非常に傷が付きやすくなっておりますので、ご注意ください。